葬送吟詠

 暗さに沈んでいくのは心地が良い。

 どす黒く染まった空が、やけにきれいに見えた。雲の切れ間もなく真っ暗な夜はどこまでもやさしく包んでくれるようで、サヨリはほっと息をつく。強張った体が弛緩する瞬間が一番危ないのだと言ったの ...

葬送吟詠

 この世界には、“知らなくてもよいこと”がある。
 だから、“聞かなくてもよいこと”もある。

 

 逃げ出そうとした足に斬りつける。とりあえず、足止めが肝心だ。逃げられてしまっては元も子もない ...

葬送吟詠

葬送吟詠

 この手は血にまみれて。

幕末によく似た時代の暗殺集団に属する少女の話。

↑新

人喰らう紅:それでも、“使える”うちは始末はされないのだから。
感覚を殺した先の衆生:この世界には、“知らなく ...